【音楽業界屈指の銘木】ブラジリアンローズウッド
ブラジリアンローズウッド
データ | |
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学名 | Dalbergia nigra |
別名 | ハカランダ |
分類 | 広葉樹 |
科・属 | マメ科ツルサイカチ属 |
原産国 | ブラジル |
気乾比重 | 0.85 |
強度 | 硬い |
ヤンカ硬度 | 2,790 lbf (12,410 N) |
レッドリスト | 絶滅危惧種 |
黒、赤、紫、オレンジ色と個体差が非常に大きい。
辺材は共通してクリーム色をしています。
年輪は狭く詰まっています。
油分を含んでいる為、磨くと美しい艶が現れます。
切削時に甘い香りが広がります。
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概要
ブラジルの豊かな森が育む美しい銘木
ブラジリアンローズウッドの原産国と特徴
ブラジリアンローズウッド(Dalbergia nigra)は、かつてブラジル南東部のリオデジャネイロ州から大西洋の海岸に沿って広範囲に自生していた、ブラジル固有の貴重な樹木です。この美しい木は湿潤で肥沃な土壌を好むため、都市開発や森林伐採によりその個体数を大幅に減少させました。現在では絶滅危惧種として保護されています。
樹高は20メートルほどで他のローズウッドと同様に成長速度はゆるやかです。
葉は楕円型で羽状に互生しています。2~3センチメートルほどの小さく可愛らしい白色の花を持ち、シーズンには樹木全体を彩ります。種子は茶色から褐色で、鞘に包まれています。
学名「Dalbergia nigra」の背景
ブラジリアンローズウッドの学名「Dalbergia nigra」は、スウェーデンの著名な植物学者カール・フォン・リンネによって命名されました。属名「Dalbergia」は、18世紀のスウェーデンの博物学者ニルス・ダルベルグにちなんで付けられたもので、「nigra」はラテン語で「黒」を意味します。この学名は、リンネがダルベルグ氏への敬意を表しつつ、この木材の特徴的な黒色を反映したものです。
発見当時、ブラジリアンローズウッドの多くは黒色の材が多く見られました。現在では赤や茶色など、様々な色合いの材が確認されていますが、その中でも黒色のブラジリアンローズウッドは特に艶やかで魅力的とされています。
音楽家たちが愛するハカランダ
ハカランダの由来
音楽業界で「ハカランダ」として古くから愛されてきたブラジリアンローズウッド。この名称は、ポルトガル語の「ハカランダ」(Jacaranda)に由来し、ローズウッド全般を指す言葉としてブラジルやラテンアメリカ諸国で広く用いられてきました。特に、ブラジリアンローズウッドは「ハカランダ・デ・ブラジル」として親しまれています。その後、音楽業界を中心に「ハカランダ」の名が定着しました。
音楽業界屈指の銘木
ハカランダの魅力の秘密は、卓越した音響特性にあります。均等に切られた木片を軽く叩くと、金属のような澄んだ音が長く響き渡ります。この特性は楽器材として理想的であり、特にギター製作において数々の名器を生み出してきました。演奏者に豊かで深みのある音色を提供し、現代においても多くの愛好家に支持され続ける音楽業界屈指の銘木です。