【芳醇な艶と響き】アフリカン・ブラックウッド
アフリカン・ブラックウッド
データ | |
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学名 | Dalbergia melanoxylon |
別名 | グラナディラ |
分類 | 広葉樹 |
科・属 | マメ科ツルサイカチ属 |
原産国 | アフリカ |
気乾比重 | 1.20 |
強度 | 極めて硬い |
ヤンカ硬度 | – |
レッドリスト | 準絶滅危惧 |
辺芯材に明瞭な区分があります。辺材は黄白色、心材は暗紫褐色から黒色をしています。
木質は極めて重硬で、材面は緻密かつ均質、光沢のある仕上がりとなります。
ほとんど無臭ですが切削熱によりほのかに甘い香りがします。
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概要
熱帯季節林が生んだ彫刻家の理想的な材料
アフリカン・ブラックウッド(またはグラナディラ)は、アフリカの熱帯季節林に自生する貴重なローズウッドの一種。
その硬さと美しい光沢から高級材として知られています。アフリカン・ブラックウッドは彫刻材としても非常に価値が高く、細かいディテールが必要な工芸品や美術品の製作に利用されてきました。
音楽家の表現力を広げるグラナディラ
アフリカンブラックウッドは音楽業界でグラナディラとして知られ、高品質な楽器製造に不可欠な貴重な木材です。
特にクラリネット製造において重宝されるのは、グラナディラの独特な音響特性によるものです。この木から作られた楽器は、非常にクリアで温かみのある音色を生み出し、音楽に深みと豊かさをもたらします。その高い密度と硬さにより、音の純度と一貫性が維持され、多様な音楽ジャンルに対応できます。
さらに、グラナディラは湿度や温度の変化に強い耐性を持ち、楽器の耐久性を向上させます。グラナディラ製のクラリネットは音楽家の表現力を広げ、聴衆に豊かな聴覚体験を提供します。グラナディラが音楽世界で果たす役割は計り知れません。
エボニーとグラナディラの違い
エボニー(黒檀)とグラナディラは、どちらも楽器製造や工芸品に使用される人気の高い木材で、見た目が似ているものの、興味深い違いがあります。
エボニーは非常に硬く、重い木材で、深い墨のような黒色が特徴的です。この色合いはピアノの黒鍵や高級家具の製造に好んで使われます。グラナディラも硬くて重い木材ですが、エボニーよりも少し褐色を帯びた豊かな黒色をしており、前述の通り、主に木管楽器の製造に利用されます。
エボニーはその深い黒色で知られ、グラナディラは音響特性が高く評価されています。
このため、エボニーは視覚的な美しさが求められる場合に選ばれ、グラナディラは音質を重視する楽器製造において非常に高い評価がされています。
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