【世界三大銘木】ホンジュラスマホガニー

ホンジュラスマホガニー

データ
学名Swietenia macrophylla King
別名オオバマホガニー
分類広葉樹
科・属センダン科マホガニー属
原産国ホンジュラス共和国
気乾比重0.66
強度硬い
ヤンカ硬度800 lbf (3,560 N)
レッドリスト絶滅危惧種

心材は明るい赤茶色、稀に紫がかった色を帯びます。
辺材は淡黄色から淡褐色です。

非常に滑らかで美しい光沢を持ちます。
リボン杢と呼ばれる縞模様が現れます。

特に香りは感じません。

概要

「カリブの宝」と呼ばれる銘木

マホガニーが豊富に生育していることからマホガニー・ベイと呼ばれるビーチ

ホンジュラスマホガニーの産地

ホンジュラスマホガニー(Swietenia macrophylla)は、中南米の熱帯雨林に分布している常緑広葉樹です。主な原産国はメキシコ、ホンジュラス、ペルー、ブラジルです。

「マホガニー」という名前は「黄金色」を意味し、カリブ海で初めて発見されたことから「カリブの宝」とも呼ばれてきました。

樹木としての特徴

ホンジュラスマホガニーは、高さ30~60メートルに成長し、幹の直径は1.5~2メートルにもなる大木です。樹皮は灰色で滑らかですが、年を経るごとに縦に割れて粗くなります。葉は大きく、長さ10~30センチメートルで、光沢があります。

背の高いマホガニーの立木
スカイフルーツと呼ばれるマホガニーの果実

ホンジュラスマホガニーの花は小さく、黄緑色で、房状(ふさじょう)に咲きます。果実は莢果(きょうか)で、直径10~20センチメートルの楕円形をしています。果実が成熟すると割れ、中から翼のある種子が放出されます。

スカイフルーツと呼ばれるマホガニーの種子

マホガニーの種子

スカイフルーツの概要

ホンジュラスマホガニーの種子は、スカイフルーツという名称で流通しています。この名前は、種子が空に向かって成長する姿に由来しています。スカイフルーツの種子は楕円形で、外皮は硬く、内部には栄養豊富な核が含まれており、東南アジアや中国で伝統的に利用されています。

利用方法

スカイフルーツの種子には、血糖値の調整、抗酸化作用、抗炎症作用など、多くの健康効果が期待されています。フルーツと呼ばれていますが、種子をそのまま食べることはなく粉末にしたり、成分を抽出し、主に伝統生薬として服用されているようです。また中国では「向天果」と呼ばれています。

世界中で愛される銘木「マホガニー」の魅力

象嵌細工が装飾されたソファー
色気のある車の古い内装

美しい木目と深みのある色合い

マホガニーの最大の魅力は、その美しい木目と深みのある赤褐色の色合いです。時間が経つにつれてさらに深みを増し、独特の風合いが現れます。この美しい外観が、古代から現代に至るまで多くの職人やデザイナーに愛され続ける理由の一つです。また、その魅力からチーク、ウォールナットと共に「世界三大銘木」として知られています。

優れた耐久性と多用途性

マホガニーは非常に硬くて耐久性が高く、その上で加工がしやすい、材木として優れた要素を全て兼ね備えています。その魅力は18世紀から19世紀に英国で花開き、「マホガニーの時代」と呼ばれ数多くの素晴らしい作品が誕生しました。

優雅な装飾技法

猫足」や「バーリーシュガーツイスト(Barley Sugar Twist)」は、家具のデザインに優雅さと独特の魅力を与える装飾技法です。これらの技法は工業化が進んでいない時代に、軽くて硬いマホガニーだからこそ表現が出来たクラフトマンシップの象徴と言える工芸作品です。

ロココ様式の優雅な猫足「カブリオールレッグ」

様々な材を組み合わせた
木象嵌の作品
Photo by
kinmokusei
kentaro-papa氏と
合作のトレー
Photo by kinmokusei

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この記事を書いた人

齋藤 翼のアバター 齋藤 翼 木工家

独学で技術を磨いた木工家。
培った知識と経験をもとに、銘木や製作のノウハウをわかりやすくお伝えします。

木軸ペン工房 金杢犀の代表
本と映画とアンティーク家具が好き