【日本を代表する巨木】欅 (ケヤキ)
欅 (ケヤキ)
データ | |
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学名 | Zelkova serrata |
別名 | 日本:槻、ツキ 中国:榉树(Jǔ shù) |
分類 | 広葉樹 |
科・属 | ニレ科ケヤキ属 |
原産国 | 日本、中国、台湾 |
気乾比重 | 0.65 |
強度 | 硬い |
ヤンカ硬度 | ‐ |
レッドリスト | 非絶滅 |
赤みのある橙、黄淡色から白色など個体差がある。
また、経年変化により色が濃くなります。
大きな道管が年輪の周りに並び、はっきりとした年輪が現れる。
リラックス効果ある、爽やかで芳醇な香り。
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概要
日本の四季を彩る巨木
欅の原産国と特徴
欅は日本(北海道以南)、中国に分布し、大きなものは高さ30メートル以上に成長する巨木です。箒(ほうき)を逆さまにしたような樹形が特徴で、街路樹や公園樹としても多く植えられています。鋸歯(きょし)を持つ卵型の葉は、春には新緑、秋には赤や黄色に美しく変化し、街並みに彩りを与えます。
春先に黄緑色の花を咲かせ、晩夏には1センチほどの実をつけますが、いずれも小さくほとんど目立ちません。
冬には小枝と熟した実(種)ごと落葉させることにより、生息範囲を広げます。
欅材の用途
欅材は主に建築材や家具材として使用されています。特に寺社の建築には欠かせない木材であり、ほかには和家具、和太鼓、お椀、お盆などにも用いられます。
さまざまな杢が現れる事も特徴で、如輪杢や玉杢、葡萄杢、牡丹杢、泡杢、笹杢などの材は絢爛な印象の作品になります。
欅材の長寿命の秘訣
欅は、全国各地に天然記念物に指定される老巨木が数多くあります。木材としての寿命も長いことで知られています。欅が長寿な理由はチロースという物質が関係しています。
チロースとは、導管内に形成される小さな気泡状の構造物です。これにより、導管が塞がれて水分や病原菌の侵入が防がれ、木材の耐久性と耐朽性が向上します。チロースは特に年輪周囲の導管に多く見られ、欅材の長寿命を支える重要な要素です。
日本の伝統を支える欅材
日本における欅材の歴史
古くから欅は高級材として扱われ、特に江戸時代には高級家具や建具に広く使用されました。現代でもその美しい木目と強度から高級和家具や装飾品に人気があります。また、奈良の大仏殿や京都の清水寺の舞台など多くの歴史的建造物にも欅が使用されており、その耐久性と美しさが評価されています 。